インストールオプションが使えなくなったffmpegで,字幕などのオプションを利用する方法

以前はbrew install ffmpeg --with-libassなどのインストールオプションを使うことで,最小ビルド以外のffmpegの機能が使えるようになったが,たぶん今年の初めくらいからインストールオプションをサポートしなくなったらしい.
https://discourse.brew.sh/t/ffmpeg-options-missing/3935discourse.brew.sh

どうもメジャーなオプションは最初から一緒にインストールされるようになったらしいものの,--with-libassあたりはメジャーとはみなされていないらしい.

いろいろ調べたところ,サードパーティのパッケージでそれらをまとめてくれているものがあった.
github.com

オプションの一覧は載っていないが,おそらく

brew install varenc/ffmpeg/ffmpeg --with-any-option

とし,以前使えたインストールオプションを指定すればいいように見える.

なお,面倒な向きは,

brew install varenc/ffmpeg/ffmpeg $(brew options varenc/ffmpeg/ffmpeg --compact)

とすると可能なすべてのオプションがインストールされる.

ただし,dependencyをすべてインストールしきるのに相当な時間がかかった(ネットワークが貧弱な場所でやっていたせいでもある).
特にrust. 動いているのか心配だった.

なお,さらに,dependencyをすべてインストールし終わり,いよいよffmpegと感動の再会としけ込む段階になって,

ERROR: DeckLinkAPI.h not found

という見たことのないエラーが出て,インストールが中断された.
homebrewでdecklinkというのを検索しても出てこず,検索するとなにやらサウンドカードのようなものの会社がヒットする.
www.blackmagicdesign.com

先のvarenc氏のGitHubにも,

The DeckLink SDK has to be installed before running the FFmpeg formula.

とある.
(英語のinstallにはハードウェアの設置という意味もあることに注意)

解決は,varenc氏のissuesに投稿してくれている人がいた.

If not installed, you can use Homebrew to install it:

brew install amiaopensource/amiaos/decklinksdk

ということでこれもサードパーティbrewパッケージを利用するらしい.

最終的にこれだけやって,無事ffmpegの(試した範囲での)一通りの機能が使えるようになった.

2020/01/28追記

現在varenc/ffmpeg/ffmpegはdependenciesのバグによりインストールできない状態にあるとみられる.同様の機能を提供するhomebrew-ffmpeg/ffmpeg/ffmpegを利用するとインストール・アップデートができる.

CompilationGuide/macOS – FFmpeg