Macで科研費LaTeXを使うときに(たぶん)気にした方がいいこと
以下すべて余談
科研費LaTeXで書いた書類が,職場のiMacではタイプセットできるのに私物のMacBookAirではエラーで止まってしまうという事態が起こっていた.エラーメッセージが,TeXShopのコンソールはコピペができない仕様になっているので検索するのが面倒で,そのことがもしかすると問題を複雑にしたのかもしれない.しかしとりあえずエラーメッセージは以下だ.
/usr/local/texlive/2015/texmf-dist/tex/platex/base/jarticle.cls:575:LaTeX Error: Encoding scheme `JY1' unknown. l.575 ...\DeclareSymbolFont{mincho}{JY1}{mc}{m}{n} ?
これを無視して処理を続けさせると,次々と似たようなエラーが出てくる.
一応これを見ると,問題があると言われているのはjarticle.clsのようだということはわかる.ではそこを書き換えて(エラー部分を削除して)しまえば,ということをしないだけの分別はあった.が,手元の設定をいじってみても改善しないし,のみならずターミナルからタイプセットしてPDFに出力しようとしても,また別のエラーが出た(そちらのメッセージは記録しそこなった).
それはそれとして職場の環境のほうではフォントの設定をしておらず,ヒラギノが表示できない,というより,ボールドのウェイトが軽すぎるフォントがアクティベートされていて,まったく強調の用をなさなかった.これをひとまず解決せんとしてネットで出てきたコマンドを打ち込んでみたところ,タイプセットすらできなくなった.どうやらYosemite以前専用のものだったらしい.
どうしよう.壊れた.内部締め切りが12日で今日は10日,まだ書かなくてはならない部分がある.とはいえ動転しても仕方がないので一服して対処を考えることにした.どういう経緯か細かいことは忘れたが,MacTeXを2015から2016にアップグレードすることにした.たぶんもろもろ最新にしておくのが基本的には安全で,ユーティリティがうまく動かないのでパッケージごと更新してしまえという考えだったように思う.
MacTeX 2016 のインストール&日本語環境構築法 (El Capitan 以前/以後両対応) - TeX Alchemist Onlineに従って,インストールしてアップデートして,フォントの設定を試みた.アップデートにかなりの時間がかかって,もう帰りたい時間だったがぼんやりと待った.果たしてまだエラーで止まる.しかもMBAと同様の問題だ.問題は振り出しに戻った.しかしこちらはなぜかターミナルからだとタイプセットできるし,タイプセットできるのみならずちゃんとヒラギノがデフォルトフォントに設定されてボールドのウェイトもちゃんと乗る.ではこれはTeXShopのエンジンの問題だ.上のサイトにはupTeXを使わないならpTeXで,とある.そちらでやってみると問題なくタイプセットできた.問題は解決した.