BibTeXで日本語文献を表示/著者名の表示方法を変える

毎度毎度エントリが久しぶりなので、はてな記法をいちいち調べながら書いています。

※以下の記述は基本的にMac OS (10.8?) でTeXShopとpTeXLiveを使用する環境で、日本語/英語が混じる文書を作成することを前提にしています

BibTeXの導入

前提として

MacTeXとpTeXLiveの最新版をインストールします。
バージョンが古いと動かないこともあるらしいので(手に入れたバージョンが古いこともあるらしい)アップデートを確認します。

BibTeXエンジン

jbibtex.bibというファイルを探します。
これをTeXShopBibTeXエンジンの参照先にしている場所に置きます。
参照先はTeXShopのpreferenceのEngineタブから見ることができます。

ちなみに参照先は(私の場合)applications/UpTeX.app/teTeX/binですが、
これはapplicationsフォルダを開き、UpTeXを右クリックし “Show package Contents (パッケージの内容を表示)” した先にあります。

参照先のディレクトリにjbibtex.bibを置いたら、Engineのファイル名をjbibtexにします。
(たぶん)デフォルトではbibtexになっていると思います。

これで(たぶん)準備はできました。

文献表を出力する

まず.bibファイルを作ります。
作り方は割と簡単に調べられます。

作ったら、これをTeXが見ることのできる場所に置きます。
参照しているTeXファイルと同じ場所でいいらしいですが、確実を期すなら、
applications/UpTeX.app/teTeX/share/TeXmf/jbibtex/bib
がいいでしょう。
置いたあとは
applications/UpTeX.app/TeTeX/bin
にある

mktexlsr

というファイルを実行します。UpTeXパッケージの内容が更新されたとき、更新を反映するコマンドです。

置いたら、まず

\bibliographystyle{style}

を書きます。styleは使いたいBibTeXスタイルファイルの名前です(拡張子は不要)。
デフォルトはjplainです。

ついで参照するTeXファイルの文献表を出力したいところに

\bibliography{file}

と書きます。
fileは上で作った.bibファイルです。

文献を本文中で引用する

引用の仕方はスタイルやパッケージで異なりますが、基本的には、

\cite{key}

と書きます。
keyは.bibファイルの各文献に指定した引用キーを書きます。

ちなみにデフォルトでは本文中で引用した文献しかリストに表示されません。

タイプセット

タイプセット時には、

としないと表示されません。

著者名の表示方法を変更する(応用編)

英語表示を前提にしているBibTeXスタイルの場合、文献表でファーストネームがイニシャルしか出なかったりすることがあります。
文献表の著者名をフルネームで表示し、苗字と名前の間にコンマを入れずに表示したいです。
希望を満たす.bstファイルを見つけるのは困難なので、スタイルファイルを編集します。

.bstファイルの中身は基本的に、

FUNCTION{definition}
{
contents
}

となっています。

今回は私が使っている
lingua.bst
を例にします。

411行目から始まる

FUNCTION{format.names}

の中に、

"{vv~}{ll}{,jj}{, f.}"

という部分があります。これを、

”{vv~}{ll}{, jj}{ ff}”

と書き換えます。

詳細な説明は下のリンクを見てください。

上の例だと、
ll: ラストネームをフルネームで表示
ff: ファーストネームをフルネームで表示
, f.: ファーストネームはイニシャル、前にコンマ、後ろにピリオド
という指示になります。

参考にしたサイト

http://www.f.waseda.jp/otoguro/bibtex.html
基本的な使い方、便利なスタイルファイルなど(lingua.bstへのリンクもあり)

http://keizai.okomeda.net/latex/bib/bib01.html
こちらも詳しい使い方

http://keizai.okomeda.net/latex/bib/bib05.html
bstファイルの編集の仕方など