小ネタ列挙

二倍ダーシ(——)

二倍ダーシ(論文のサブタイトルを挟んだりする,全角1文字分ぴったりの横線)の表示方法は非常に簡単で,

と書くだけ. この縦線はIでもlでもなく|(パイプ). なのでパイプをそのまま表示するには,
$|$
と数式環境に挟むか,
$\mid$
と,パイプのコマンドを数式環境内で書く. もっと早く知りたかった. ちなみにこれを知らない状態で二倍ダーシ二つ連続(隙間が空かないように)をやると,
\usepackage{graphicx}
...
\rotatebox{90}{$\mid$}\kern-0.15\rotatebox{90}{$\mid$}
という間抜けなことになっていた.

文字を左右に動かす

lower{}とかrisebox{}とかと組み合わせて,\TeXや\LaTeXの中身を構成するコマンド. もっとも手軽に,TeXワープロではなく組版システムであるということが理解できるものだろうと思う. 上の間抜けな例でも使っている通り,版の上でかなり見た目を自由に操作できるようになる.
ここまで普通\kern1zwここから1文字右にずれる
\kernはカーニング(文字の詰まり具合)を操作するコマンドで,マイナスの値を指定すれば文字が重なる位置に出力できる. 文字を動かすというより,指定した部分に「ずれ」を挿入するというイメージ(だからブラケットでずらす文字を囲んだりはしない).

文字列を回転する

これも上の間抜けな例で使っている通り. それほど頻繁には使わない(使いたくなることはあるが,たいていもっと本来的な方法がある)が,どうしても出せない特殊文字をあれこれ組み合わせて作ったりするときには重宝する.
\usepackage{graphicx}
...
\rotatebox{angle}{hogehoge}
一つ目の{}に回転する角度,二つ目の{}に回転する文字列を書いてやる. 画像パッケージは,もうほとんどの人(こんな記事を参照するような人はなおさら)がgraphicxを使っていると思うけど,graphics上でも動作する.

表組の左右幅を調整する

\begin{tabular}{p{width}p{width}p{width}}
指定した幅のセル & 指定した幅のセル & 指定した幅のセル
\end{tabular}
{tabular}のあとにlとかcとか書く{}の中に,p{width}を代わりに書く. ただしこの方法だとすべて左寄せになる. 冴えたやり方があったら教えて欲しい.